マイロネフは行く

自転車とサイクリングに鉄道や郷土の自然(主に植物),地理,歴史などを織り交ぜ,ジュニア世代にサイクリング人気の復興を念じつつ展開してゆきます.

2014年06月

皆様こんばんは.
a383493242改めマイロネフでございます.
 
さて,今回はまた引用ネタとなりますが,
本日(6月24日・)付信濃毎日新聞29面に
飯田風越高校自転車愛好会
紹介されました.
 
同記事に拠りますと,昨年10月から現2年生の男子生徒2名が
自主練習を開始,同年11月から飯田市を拠点に置く「ボンシャンス」の
高校生部門の練習にも参加を開始しました.
 
さらに本年4月からは新1年生5人が加入,
「愛好会」発足の運びとなったということです.
 
1年生5人はいずれも自転車レースは未経験ということですが,
注目すべきは「生来体が弱くスポーツをしたことが無かったが
『自転車』に出会って自信が持てた」という
ある生徒のコメントです.
 
「自転車」の良さとは
まさにこれに尽きます.
 
1,水泳.
 
2,登山.
 
   3,自転車.
 
この3種目に共通する特性は何でしょう.
 
私が思いますに,
勝敗に関わる技術的な巧拙を
あまり追及されない
ことにあり,運動が苦手で
とかく皆についてゆけないことの多い生徒に
自信と勇気と希望を持たせる手立てとしては,
適切な読書
上記3種目をおいて他に無いとさえ言えます.
 
これは投げる,打つ,走る,捕るが大の苦手だった私自身も
高校を卒業して何年も経った30年前の8月,
長野―直江津間日帰り往復約164kmサイクリングの成功が
その後の自信,生きる支えとなっていると申せることによります.
 
私の場合,たとえレースに出場はできなくとも
安全な日帰りサイクリングの限界を極めるといったように,
これ程智的で創造的な野外スポーツもざらにはあるまいと
実感を持っております.
 
それはさておいて,同記事によれば
現在,長野県内の高校における正式な自転車(競技)部
松本工業高校ただ1校のみ.
 
かつては主に長野県中・南部(中南信)地域に複数の
高校「自転車」部が存在していたことを思うと
何とも寂しい.
 
特に長野県北東部(東北信)はどういうわけか
昔から「自転車」の有力なジュニア,ユース年代の
選手が育ちにくい傾向があります.
今春,横山航太選手が卒業した高校でも
彼の後輩が登場する見込みは(現時点で私の知り得る限り)立っていません.
 
その点,飯田地区はTOUR of JAPANの一会場になる等
長野県内としては「自転車」に理解のある地域づくりが進められており,
また,今般の「自転車愛好会」発足は
マンガ「弱虫ペダル」の効果もあったのかも分かりません.
 
体力にいささかの自信があるとて
勝てる力を付けるのは容易ではないでしょう.
当方からは遠くの土地ですが,一長野県民として
先ずは未だ数少ない正式な「自転車部」昇格実現のため
温かく彼等を応援したいものです.
 
頑張れ,飯田風越!
 
 

それでは続けます.
 
海抜が1,400m位になりますと,いよいよ
 ダケカンバの樹も見えてきます.
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どうもここのダケカンバは,他の同じ海抜のエリアに比べ
樹肌の色が薄いような気がします.
 
車内放送オルゴール・ハイケンスのセレナーデ)
 
大変お疲れさまでした.
カヤノ平牧場・キャンプ場前に到着です.
画像右手の建物は総合案内所です.
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背景の樹はミズナラです.
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この立看板の少し手前の地点までが
糠塚のR403分岐点から1/2.5万地形図換算で
ほぼ13.2km,林道清水沢線の公式起点からは
200m引いて13kmになります.
(±50m程度の誤差はお含み下さい)
私の同区間の所要時間は3時間25分でした.
ヒルクライム競技としては問題外のTIMEになりますが.
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右側の注意書きにもご注目下さい.
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案内所の向かいはダケカンバに囲まれたキャンプサイトになっています.
 如何にも“通好み”といった雰囲気です.
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カヤノ平で満開だったトチノキを改めて.
このトチの実と山麓の豊富な清流水を利用して
トチ餅等の加工品でも売り出せれば良かろうにと
思うのは私だけでしょうか. 
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 これ程の幹の太さのミズナラは見たことがありません.
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カヤノ平牧場の風景です.
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このカヤノ平高原には,1989年10月15日に
CHERUBIMのランドナーで竜王・小丸山スキー場から
林道雑魚川線を登ってきた記録を残してあります.
そちらは現在も一般車両は通行禁止ですが,
当時も実際は営林署の専用道路となっておりまして
路面は鉄平石の荒削りで空転も酷く,
ある沢で転げ落ちてきた巨石が
鉄筋コンクリート造りの橋にドカチンコと激突していたり
という具合で,かなり荒れ放題となっていました.
 
少し古い国土地理院の1/20万地勢図では
その林道雑魚川線は奥志賀スーパー林道の開通以前から
カヤノ平を跨いで雑魚川の谷に沿って秋山郷へ通じる系統の
林道として建設されていたことが分かります.
しかし今なお,実際に飯山地区からカヤノ平へのアクセスは
ここまで走って来た林道清水沢線がメインであるにも関わらず
1/20万地勢図には記載されておりません.
代わりに一般車が利用できない林道雑魚川線はちゃんと記載されております.
官庁の発行する地図はやはり官庁優先かと疑問を感じます.
(勿論,1/5万,1/2.5万の地形図にはきちんと記載されております)
 
因みに1989年10月15日当時の天候は深い霧で視界がまるで悪く,
この時のカヤノ平の印象は全く記憶に残っておりません.
ただ,当時は奥志賀スーパー林道も有料ながら,
カヤノ平―野沢上ノ平間はダートで,1960年代の山間地の
主要道路は斯くこそありしかという雰囲気でした.
 
当日は車でキノコ狩りに来ていた人も多く,
会釈をすると一様にびっくりしたり,呆れたり
といった表情をされたものでした.
奥志賀スーパー林道では濃霧の中でブナの巨樹に
神秘を感じました.
 
また当時,カヤノ平―野沢間の通行料金は
大型;¥2,060円
中型;¥1,650円
小型;¥930円
二輪;¥360円
でした.
 
車内放送オルゴール・ハイケンスのセレナーデ)
 
本来ならここから志賀高原方面へ抜けようかというところでしたが,
残念ながら時間が押してきましたので
1km程轍を延長して,木島平村へ折り返すことにしました.
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オオタチツボスミレもこれが今季最後です.
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奥志賀方面を望みます.
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このシラカバは見事でした.
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木島平村糠塚へ帰り,この商店の
向かいの湧水を有難く頂戴しました.
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葉の伸びの良いヒメスミレが生えていました.
 
この後はできるだけ登り勾配は避けて家路を急ぎます.
 
この,カヤノ平ヒルクライムコースは結構ハードではありますが,
路面は概して良好ですので
“特急自転車”の上級者ならば1時間足らずで登れる可能性もあります.
早い時間に出発すれば,奥志賀高原や野沢
さらには秋山郷方面への行路の展開も可能でしょう.
 
     全走行距離;125.23km
 
     実走行Time;7時間40分00秒
 
     平均時速;16.3km/h
 
     最高瞬間時速; 49.0km/h
 
     積算走行距離;8805.6km
 

では,林道清水沢線を先へ進みます.
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この一帯はスギの人工林が多く,行けど進めどスギまたスギ.
幹の太さから判断するに,開発されたのは昭和20年代(1950年前後)と
推定されます.
 
林業の置かれている厳しい状況はいずこも同じですが,
この辺のスギ林は,間伐等はまだ行き届いている方です.
 
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このタニウツギは花色が特に鮮明でした.
同じ種類ですがもう1枚.
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カヤノ平まであと6kmの地点.
海抜も1,100mを越え,広葉樹林の
比率が増してきます.
路面は舗装で特急自転車でも快適.
但し,林道の常として
ガードレールの無い
カーブの路肩が多いです.
実際にマイクロバスの転落事故も発生しています.
 
路肩注意,ヨシ!
 
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シラカバも目立ち始めます.
 
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いよいよブナ林が登場します.
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少なくともここまで来なければ,
当行路のサイクリング(ヒルクライム)の価値がありません.
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登山道の入口の1つです.
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ブナの大樹の数々を横目に
“各駅停車”で進みます.
 
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このブナの樹は結実調査木に指定されています.
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根元には果実の殻が多量に落ちています.
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そしてこれが
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ブナの天然の実生苗ですね.
 
車内放送オルゴール・アルプスの牧場)
 
ようやくカヤノ平の入口に到着です.
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海抜が1,400m位になると,
 ダケカンバも登場します.
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以前,TVで見ましたが,
ブナの樹に降り注いだ雨水は樹肌を伝って
腐葉土の層に浸み込みます.
これが,豊かな恵みをもたらす重要な水源となる訳ですね.
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各所にハイキングコースの入口があります.
但しMTBの入線(乗り入れ)は控えるべきでしょう.
 
深山の割には至って植生のバラエティに乏しい行路ですが
前段のグンバイヅルとこのスミレでお慰みといったところでしょうか.
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ミヤマです.
もう何年も前に戸隠・鏡池附近で見たことはありましたが
久々の対面となりました.
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花は比較的大きい方ですね.
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もう一度姿図をどうぞ.
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今回,当行路では後にも先にも
自生地はこの1箇所のみでした.
 
それでは,今晩はこれにて(続く).
 
 
 

それでは続けます.
 
木島平村のとある電器店の店頭,軒先に飾られていた
キャビネットスピーカから
聞こえ来るは,ワールドカップ
日本vs.コートジボワールのラジオ実況放送.
 
やはり気になるので暫し足を止め,耳を傾ければ
「日本,逆転されました」と,
不吉なアナウンス.
結果はご高承のとおり.
 
それはさておき,今回の“本番”行路を目指します. 
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木島平村も名うての米どころ.
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奥志賀の山々から滔々と流れ来る清冽な水が
美味しい米を育みます.
この画像左に,葉が半分白くなっているマタタビの蔓が見えます.
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本格的な上りにかかる前のポタリングで見つけた
元医院の建物.
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樽川に沿う谷間で
スイカズラの花も咲いていました.
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車内放送オルゴール・鉄道唱歌)
 
これよりカヤノ平へ向かいます.
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木島平村糠塚(ぬかづか)です.
木島からここまででも結構な登りになります.
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ここが林道の起点です.
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ここから約1~2kmが急勾配ですが,
そこを過ぎればやや緩やかになります.
 
このケヤキの実生苗のような野草は
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ウワバミソウです.
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果実の部分です.
「ミズナ」或いは「ミズ」とも称され
東北地方では重用される山菜ですね.
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 撮影後,この先端部分を生のまま
試食してみました.
 
山菜にありがちなアクっぽさ,えぐ味は全く無く
よく噛み潰すとノリのようなとろみ,粘りが出てきます.
ただ,長時間持ち運ぶとしおれやすいのが難点でしょうか.
 
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カヤノ平まで10kmの表示です.
この一帯はスギの人工林が大半を占めています.
 
 
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オニアザミに似た野生アザミの一種.
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コメント欄で当方とご交誼を頂いている,あるブログ主さんから
オニアザミ
とご教示を頂きました.有難うございます.
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これはオオカメノキ(ムシカリ)らしいですが
やはり確信が持てません.
それにしても純白の装飾花がすっきりしていますね.
 
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こちらはグンバイヅルですね.
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春の野草としておなじみのオオイヌノフグリと同類です.
車坂峠方面ではよく見ますが,こちらの地域では初めて見ました.
 
ではここで一旦区切ります.
 

皆様お待たせ致しました.
 
それでは今少し,一本木公園のバラまつりの模様をご覧下さい.
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アーティストの記念植樹によるバラも咲いていました.
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苗木の即売コーナーです.
 
さて,前段の画像の一部にも写っておりますが,
当公園にはこういう建物が移築保存されております.
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旧中野小学校の校舎の一部です.
解説はこちら.
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現役当時のこの校舎を外から見た記憶はあります.
改めて見ると,和洋折衷の様式が見事ですね.
 
ところで今回,このイベントで困ったのがこちら.
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画像上のポール&コーンの手前を駐輪場として指定されていましたが
通例としてスタンドを使用しないスポーツタイプの自転車は
立て掛ける場所すら無く,やむを得ずこの様に伏せて置くしかありませんでした.
 
見事なバラの数々に引き込まれ,つい長居をしてしまい
戻ってみれば3~4台分を塞いでしまっていました.
 
これですと,特急自転車では訪れにくいので
居合わせた警備員さんにお詫びかたがた,
駐輪設備について一言希望を申し上げておきました.
 
当会場には駐車場は無く,周辺の案内看板に
従って入った駐車場から送迎バスを利用するのが
主流の交通アクセスなのですが,
いち鉄道ファンとしては,このイベントに合わせて
長野電鉄の電車の積極的な利用促進策を
図ってもらえると嬉しいですね.
 
車内放送オルゴール・鉄道唱歌)
 
では,当会場を後にして,木島平村方面へ向かいます.
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これは夜間瀬川です.対岸の崖は
チョウゲンボウの繁殖地として知られる「十三崖」です.
 
ここから少し下流の「高社大橋」を渡り,
高社山麓の山手を走ります.
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谷厳寺(こくごんじ)の参道附近にある貴重な水源.
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上水道のおこぼれですから絶対安心,安全.
ここで休憩停車中,3台の特急自転車が木島方へ走り抜けて行きました.
うち1台は,CYCLE MODEinternationalでも見た事の無い
(或いは見落としていた?) 金茶色のモノコックフレームでした.
 
この先にある,私が一押しのVIEW SPOT.
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画面の右手に見える堤防は改修工事中.
舗装が全区間完成すれば,特急自転車で通行困難な国道を避けることが
できますので,早期完成が待ち遠しいですね.
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田中康夫元知事の 肝いりで設置された木製仕上げのガードレールもあります.
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飯山駅へ向かう北陸新幹線の橋梁.
「菜の花大橋」の愛称が付けられています.
 
それでは続きはまた後ほど.
 
 
 
 

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